ザボン、ボンタンとも呼ばれる
レモン色の大きな実は、ハンドボールほどもある大きさ。
さて、早速、試食。
上下をナイフで落とし、皮に筋を入れて・・・。
とこの外皮をむくのは、とても簡単。
肝心なのはその後で、ふわふわの白い部分に覆われた
房をひとつひとつ分け、種のある内側をナイフで切り、
たっぷりと入った種をとる作業。
むいている時に漂う香りには、
ちょっと酸っぱそうなイメージがあるのに、
ひとくちいただくと 心地よい酸味の後に、
ふわ~っと甘みが広がります。そしてこの甘みの余韻はとても長い・・・。
ひと房いただくと、すぐにもうひと房いただきたくなる
これはいい出来、抜群のおいしさです。
土佐文旦は、自分の花粉だけでは実をつけることができないので、
花が咲いた時に、生産者は日向夏などの花粉をひとつひとつの花に
つけるという受粉作業を行います。
まるでミツバチのようです。
その結果、受粉をした証として、文旦の房には、たくさんの種が入るのです。
春、3月は柑橘の季節。
江戸時代に渡来したという、文旦は、どこか硬派(?!)な雰囲気が漂います。
とってつけたような外連味がないのです。
近年柑橘の種類は増える一方ですが、
ひとつひとつの果物が生まれた物語を味わいつつ、
今回はぜひ文旦を味わってみてください。
この2週間がもっともお届けに最適な時期となります。