EARTHMAN SONG地球人の詩 EARTHMAN SONG地球人の詩

#2 JUN HORIDE & MISA HORIDE #2 JUN HORIDE & MISA HORIDE

今、地球は数え切れないほど、さまざまな問題に直面しています。温暖化、森林破壊、海洋汚染、食糧問題、大気汚染、エネルギー問題、戦争、コロナ……。ここには挙げきれないほどの問題が存在し、私たちの暮らしに影響を与えています。そして、その問題を作ったのは私たち人間です。 私たちは各分野で活躍する専門家にインタビューをおこなっていきます。未来を担う子供たちに美しい地球を残すことができるように、様々な問題へのヒントになる考え方を探したいと考えています。

第二回目は、クリエイティブユニット『holiday』のアートディレクター・堀出隼さん、フードディレクター・堀出美沙さんのお二人にお話を伺いました。拠点の神奈川県三浦郡葉山町で、食堂・イベントスペース『HOLISONTAL』を運営したり、デザイン制作やイベント運営も手がける等、多岐に渡って活躍されているお二人。日々の暮らしへのこだわりや、よりよく生きるためのアイディアを教えてくれました。

堀出隼(以下、隼)葉山の「は」の字も知らずに家族4人で移住したのですが、程よい距離感で自然もあるし、東京へ通うクリエイターの方も多く、自然とクリエーションのちょうどいいミックスを感じられる場所で、とても気に入っています。葉山に住み始めてからは、1人で過ごす時間もつくろうと、朝4時に起きる生活へ切り替えました。毎日、日の出を迎える生活になって、太陽と、自然とともに生きているような感覚になってますね。

あとほんの最近なのですが、友人のすすめでサーフィンを始めたんです。まだ全然ど下手なんですけど、天気や海の波の状態を見て、1日の予定を決めていくようになって、自然に合わせて過ごすライフスタイルへ変化しました。波に揉まれると、自然の力に対して何もできない自分を感じたり、いろんな発見や喜びがあって、たくさんの人がハマるだけのことはあるなって思いますね。

堀出美沙(以下、美沙)葉山の暮らしで気に入っているのは、とにかく採れたての野菜や卵、お魚、ちょっと離れればお肉も新鮮で豊富なものが手に入るところ。子どもが食べ盛りなので、今一番栄養が必要だな、っていうのを日々感じながら、なるべく新鮮な食材を選ぶように心がけてますね。子どもたちも、例えば一般的なニンジンだとあまり手をつけないのですが、新鮮で良いものを選ぶと「甘くておいしい!」と喜んで食べてくれたりするんですよね。

調味料とかも、自分がいいと思うものを吟味して、信頼できるものを長く使うことが多いです。料理人という仕事柄、いろんな商品を試す機会が多いのですが、オーガニックや有機のものであっても、味が気に入らなければ選びません。ただ、不思議と「美味しい」と感じて選んだものが、実はオーガニックだった、ということもよくありますね。

隼:理想の家族の関係は、「クラスメイト」のような存在であること。仲良く、ともに生きて、ともに育つ。親子だけど、お互いにリスペクトし合って、成長して、楽しく生きていけたらいいなと思っているんです。親の自分たちも共に成長したいし、子どもたちに夢があるなら一緒に。過保護という意味ではなくて、お互いを尊重しながら生きていくイメージです。

美沙:あと、家族でテーブルを囲んで食事をするのも、とても大切な時間だと考えています。自分が子どもの頃、家族みんなで毎日食卓を囲む時間を、とても心強く思っていたんです。「学校で嫌なことがあっても、この人たちは自分の味方なんだ」って感じて、いいことも悪いことも、食事をしながら毎日家族に話していたんですよね。だから親の立場になった今、なるべく自分が見ていない学校のこととか、食事をしながら聞くようにしていますね。

隼:holidayのプロジェクトで『HOLIDAY MUSEUM』という、子どもたちのアート作品をオンラインで展示鑑賞する企画をやっているのですが、その取り組みを通じて、「同じものでも、見せ方や伝え方ひとつで、より人の心に響くものになる」と強く感じています。例えばエコの問題とかも、なんかこうCO2がどうこうとか、結構マイナスなところから話が始まったりしますが、そのコミュニケーションの仕方をデザインし直すことで、もっと良いアプローチができるんじゃないかと思うんです。
特に子どもに対して、大人や子どもという垣根を越えて、大事なことをよりよく、より楽しく伝える。そのための環境をデザインしてみたいと思っています。

SPECIAL INTERVIEW
  • 堀出 隼株式会社holiday アートディレクター

  • 堀出 美沙株式会社holiday フードディレクター

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